勝手気ままに漫画を語ろう!忘れちゃってた古〜いのやら、昨日たまたま観たのやら。

ふと思い出して語りたくなったあの漫画。細かい事忘れてても気にしないで書いちゃってます。のんびり書けるときだけなので、更新は疎らです。気長にお付き合い下さいね。

進撃の巨人……なんだよ、古い漫画を語るブログじゃなかったのかよ!との非難は承知だけと、ちょっと疑問溜まってて吐き出してるだけだから、勘弁。

……と言うわけで、今人気絶頂の漫画に手を出す挑戦。
あちこちでいろんな考察や分析がされているので私の出る幕なんて無いんだけど、回の度に消化不良が進むから、ここらでちょっとガス抜きさせて。
ガス抜いてるだけだから、
批判じゃないから、
かる〜く流してね。



私が疑問、または不満に思ってる点は

「記憶継承」だ。

ひじょ〜に設定と継承の実態が曖昧にされていないだろうか?

あちこちの場面で「思い出したか?」とか「継承したら私の中で生き続ける」とか語られる重要な事項の割には、扱いがかなりアバウト。

思い出すかもしれないし、思い出さないかもしれい。

そんなノリだよね。

戦槌と始祖は血族で脈々と継承し、厳格な使命感を持って歴史の記憶を保存している。
他の巨人は血縁よりも能力重視で継承者を選ぶ?役割分担されているってことか?

ならそれでもいいんだけど、だったらあちこちで伏線みたいな記述をするのは何故か。

そもそも、ここで継承される記憶とは何か。

前任者の?
前任者の前任者のは?
前任者の前任者の前任者のは?

思い出せるのは前任者の記憶だけ…なんて設定無いよね。
実際にライナーはポルコに「前々任者」であるマルセルの記憶を見たかと聞いている。
見るのは可能…と考えていいようだ。

しかも、前任者が記憶している前々任者の事は「前任者の記憶」の内のはずだ。(ややこし〜)。なら、思い出せない訳ではないだろう。

そうやってくと、別に始祖や戦槌でなくても、全てが始まった時の記憶まで遡れるんじゃないか〜。理屈でいえば。


記憶ってのは多分、思想に影響を与える。
特にマーレの軍部が、戦士達が前任者から何を受け継いだか野放しにしているとしたら、問題だ。
従順な様子で任務をこなしていた戦士が、実は良からぬ思想を連綿と引き継いででもしていたらどうする!

ユミルを喰って顎を取り返したポルコ。
彼が軍部からユミルの記憶を追求されている様子は無いけど、いいのか?
これは普通の記憶ではない。
重要なパラディ島の情報そのものなのに〜。

こっちもだ。

最新話でアルミンがアニの記憶を欲して接触しようとし、止められる場面がある。

なんで止める?

いや、
触れることで記憶を探れる可能性があるなら、さっさとやるべきだ。むしろ今になってもやっていない方が問題。
アルミンにしても前任者の記憶をどれくらい獲得しているのか、明かしている様子が無い。

これは個人の問題ではない。
巨人の記憶は特にパラディ側にとっては、共有すべき重要な情報だろうに。

作品の造りとしても迷走している気がする。

ユミルはマルセルの記憶を全く思い出していない。
全くだ!
少しでも思い出してたら最初からライナーやベルトルトの正体を知っていたはずだけど、そんな伏線は無い。
はっきり言って、ユミルの一連の行動&存在&結末は納得がいくものではなかった。
「後出し」感が拭い去れない。

うわ、言っちゃった。

言っちゃたついでにもう一発だ!

エレンが早々にグリシャの記憶を思い出していたら、地下室の謎なんて意味を成さなかった。
エレンとグリシャは血縁だ。
記憶の継承に血縁は有利に働くんじゃないのか?
なら、ここで、エレンがそれを思い出せなかった理由はなんだ?




「物語の都合」


あ〜〜〜、
そりゃ当たり前だからいいのよ。
進撃に限らず、物語は「都合」で展開するもんだし。
 

ただ、この記憶継承の曖昧さは「何でもアリ」に繋がる危険がある。

私がイヤななのは、そういうことよ。

決着や回答や謎解きを「思い出した」で済ませるのは勘弁。ストーリーの都合で記憶のスイッチをオンorオフは、なんとなく「なんでもアリの後出し」っぽい。

そのためにもそろそろ、記憶継承に纏わるそれなりのルールを読者に示しといて欲しいなあ〜と。

その制約の中で読者は話の先を予想し、胸を踊らせる。
そして作者は制約を踏まえてもなお、読者の上をいく展開を見せるとしたら…。

これ、最高っしょ。


また、SF小説を引き合いに出して申し訳ないけど、「デューン 砂の惑星」。
あまりにも多くの記憶を抱え、その記憶に苦しめられた挙句、記憶の中のひとりに自我を乗っ取られてしまう人物が登場する。
その状態は「忌まわしいもの」と呼ばれるのだけど、今のエレンがそれだったりしたら結構驚くな〜。