勝手気ままに漫画を語ろう!忘れちゃってた古〜いのやら、昨日たまたま観たのやら。

ふと思い出して語りたくなったあの漫画。細かい事忘れてても気にしないで書いちゃってます。のんびり書けるときだけなので、更新は疎らです。気長にお付き合い下さいね。

ダイアポロン……は、宇宙戦艦ヤマトの補完アニメなのか?

UFO戦士ダイアポロン」。

昔のアニメ主題歌にはロボットの名前や敵の名前、決め技の呼称が入っているのが素晴らしい。
何かの拍子に歌を思い出すと、芋づる式に設定や
必殺技までアタマに蘇ってくるからね。

このアニメを見始めたのには、理由がある。
宇宙艦隊ヤマト」が終わって、1年後だったと思う。未だにヤマト熱が冷めてない私には、
ちょっとした嬉しい驚きだったのだ。

似ている!キャラが!
鼻とか。まんま。

確認したのは随分後になってからだけど、
キャラ設定は芦田さんだった。
芦田さんはヤマトの作監をやった直後だったんで、
手にクセが残っていたんだろうね。
タケシのヘアスタイルがダサいからわかりにくいかもだけど、長髪のカツラをかぶせてみて。

ダサい…と言えばこのダイアポロン
一部の間ではブサイクロボのNO1クラスだそうな。
まあ確かに…とも思うけど、
個人的にはグロイザーXも同じくらいに寒い……。

異星の王国のロボットが、地球のアメフトスタイルなのは、なかなかに変だ。
ちなみに同時期のアニメ「勇者ライディーン」の洸
も、初期の設定案ではアメフト部だったらしい。
この当時、世はアメフトブームだったっけか?
全く記憶に無いなあ。

ざっくりと、ストーリーはこうだ。

アポロン星にある、星の環境すら一変させるエネルギーを発生させる装置「エナルジーハート」。
これを狙うダザーン星の攻撃を受け、アポロン星壊滅。エナルジーハートの開発者のひとりラビは、
幼い王子と装置の起動鍵「キーエナルジー」と共に脱出。地球にたどり着く。
鍵を求めてダザーン軍団が押し寄せ、地球を舞台に
戦いの火蓋が切って落とされるのだ。


王子はタケシの名で孤児院に預けられ、16才になるまでラビは潜伏。来たるべきダザーン軍団との対決に向け準備をしていたらしい。
ひとんちの星で、取り合いのケンカ。
大切な王子の養育を施設に丸投げの姿勢はどうかと思うけど、その間にアポロンロボットやUFO機を造っていたらしい。

が、ラビ。

君はもしかして、アポロンロボット設計の傍ら、
スーパーボウルに熱狂していたのではあるまいな。

デザインもおかしいが、設定にも不思議が多い。

まずは、物語の根幹とも言うべき「エナルジーハート」だ。
なんだらわからないけど凄い力、宇宙規模のエネルギーとか。うん、わからん。
これ、まるでアポロン星に脈々とと伝わる神秘の力っぽい扱いだけど、
ダザーン軍侵攻を憂慮した王と側近のラビが造った「装置」なのだ!
王とはすなわち、主人公タケシの父。
歴史、浅いっ!
装置を造ったがためか、これを狙ったダザーン軍団に攻め込まれ、挙句は全滅の憂き目に。
なんという皮肉…というか、マ⚫ケというか、
起動鍵「キイエナルジー」と幼い王子を脱出させるので精一杯だった。
使えよ、そこで。未完だったんかい?

さらにここで、ペガサスに乗った神のようなモノが
関係してくる。
キイエナルジーはタケシの胸に埋め込まれるんだけど、そこにこの御仁が現れて、光でバ〜ン!!

科学の兵器と神話がごちゃまぜだ。

この御仁は最終回にも現れて、やっぱり光で
話を完結させてしまう。

誰だよ、コイツ。

で、
めでたくキイエナルジーを埋め込まれたタケシは
ダイアポロンに「合身」して、
自らを狙ってくるダザーン軍団と戦うハメになる。

出た、問題の「合身」。

キイエナルジーの力で、ダイアポロンの中で、
タケシ、巨大化っ!
もうこうなると「操縦」とは言えまい。
ダイアポロン着ぐるみ」の肉弾戦だ。
しかも、巨大化、苦しそう……。
テッカマンのテックセッターもいい加減痛そうだけど、めっちゃ無茶してんなあ、人生で何度も使えない手じゃね?〜って感じなのよ。

そんなにまで苦労して合身し、
やっとダイアポロンが動かせると思いきや……。

日が照っていないとパワーがが落ちる。
夜は苦手。
日蝕だとキーエナルジーが働かない。

……ソーラー?
やっぱ、「アポロン」→太陽神だから?

え?
キイエナルジーで起動するなら、
エナルジーハートのちっちゃいヤツとかくらい、
積んでんじゃないの?

しかも、タケシの体調が悪いとパワーダウン、
傲りや慢心があっては拒絶されるらしい。

これはタケシ、苦労するわ。

極めつけは最終回だ。

いざ、エナルジーハートを作動させるなら、
キイエナルジーはタケシの体から取り出さなければならないときた!
そして、キイエナルジーを取り出されたら、
タケシはもうダイアポロンに合身できない!

え〜〜〜?

キイエナルジーを持った者が合身したダイアポロン
こそが、エナルジーハートを起動できるんじゃないんだ!

せっかく戦い抜いて、エナルジーハートのあるダザーン星にまでやってきたタケシ。

すごい、用済み感……。

まあ、もっとも、例のペガサス御仁が現れて、
ダイアポロンが光に包まれて、
エナルジーハート 作動!!なんだけどね。
この一貫性の無さは、とてもタケシには理不尽。

物語の最終決戦地はダザーン星。
実はこの星、環境破壊が進み、真っ黒いガスだか雲だかに覆われて、生物にとって死の星になろうとしていた。 
エナルジーハートを求めたのは母星と国民を救うため。だけどそこで平和的な交渉はなされず、
一方的な武力で強奪。
アポロン星は滅んでしまった。
この因果は巡り、
結果、ダザーン星はアポロン星の生き残りである
ダイアポロンの侵攻をゆるす事態になる。

これは、何かに似ていないか?

そう、

宇宙戦艦ヤマトだ!

死にゆく母星を前に、移住先としてガミラスは地球を求めた。が、やはり、交渉のプロセスは試されることはなく、地球は滅亡寸前に。
そして結局はヤマトがガミラスを滅ぼしてしまうのはご存知の通りだ。
廃墟になったガミラスの都市を見下ろし、ヤマトの
甲板で後悔と悲嘆にくれる古代君とユキの姿から、
このダイアポロンの最終回はわずか2年後。

この記事の最初に「キャラが似ている」と書いたけど、展開が似てきた時に、
悲惨な終わりを繰り返してはいけない!
という思いがこめられた…とは、考え過ぎか?

ん。

多分、考え過ぎだ。

でもタケシはここで、
戦うよりは平和を選択する。
エナルジーハートを作動させて、ダザーン星を
緑の星に再生するのだ。
そして美しい大地で、囚われていた母と再会する。

まあ、
ありがちな話だ、チャンチャン!
…は簡単だけど、
言ったようにヤマト熱が冷めてない私には

ヤマトでも有り得た、
でも叶わなかったもうひとつの結末を妄想させるには、十分なラストだった。


「がっしん」って入力すると、ちゃんと「合身」が
変換候補に出てくるね。
「合身」はここだけの造語だと思ってたけど、
なんか別の意味で使われるのかな。