勝手気ままに漫画を語ろう!忘れちゃってた古〜いのやら、昨日たまたま観たのやら。

ふと思い出して語りたくなったあの漫画。細かい事忘れてても気にしないで書いちゃってます。のんびり書けるときだけなので、更新は疎らです。気長にお付き合い下さいね。

海のトリトン……をネタに、思いつくまま雑談しよう。

トリトンは「13才」だ。

「13才」と聞いて、誰を思い浮かべる?

私の頭に浮かんだのは、

碇シンジ君!

トリトンとシンジ君。
う〜〜〜む、と唸ってしまう。違いすぎて。
当然これは、1970年代と1990年代での「13才像」の違いだろう。
じゃあ自分の13才時代はどうなんだと考えると、
正直、シンジ君よりトリトンレベルだな〜。

物語の冒頭。
トリトンが漁村の小さな子供達に混じって、お婆さんからお菓子を貰おうと手を出す場面がある。
婆ちゃんはトリトンの緑色の髪が嫌いでお菓子はくれないんだけど、13才にしてはやることがガキっぽ過ぎる。

北の海でプロテウスに初めてピピの事を聞いた時の会話。

「女なんか、役に立つか!」

「いいえ、あなたもいつかピビがいて良かったと
わかる時がきます。」

「わかるもんか!」

「ハハハ…あなたはまだ子どもだ」

「大人だいっ!」

これはもちろん、子孫繁栄のために…って話なんだけど、実はリアルタイム時の私にもわかっていなかった!
プロテウスの言うように、まだ子供だったのね〜。
でも今思い返すと、
「まあ、女の子なんですか〜」と喜ばしげなルカーが、なんか、かえってイヤらしいわあ〜。
結構、微妙な会話が展開されるアニメだ。

カミーラの幽霊船で船長の航海日誌を読んだトリトンは「結婚式」という記述に恥ずかしげだった。
船長の名は確か…エルンスト・ガブリエル?😰。
英語?
トリトンに英語が読めるのか?ってのは、
ま、置いといて、
「へへっ、結婚式だって」って、
その「へへっ」って、なんなんだ?
これはさすがに、当時でも笑った。

同じ13才ながら、女の子に興味津々&オクテなくせにスケベなシンジ君とはえらい違いよ。

そんな幼いトリトンも、旅と戦闘の中で成長する。

ヘプタポーダが死んだ時、彼女の墓に石を積み、
そのまま頭を垂れて涙を流すシーン。
なんか、ちょっと、男になったなあ〜って。

その、ヘプタポーダ。

彼女はポセイドン族でありながら、太陽に憧れたために海グモの牢獄に囚われたという。

ポセイドン族は太陽の元では生きられない?
それともヘプタポーダだけ?

どちらにしても、これは矛盾だ。

この戦いはそもそも、
ポセイドン族が海底から脱出し、
青い空と太陽の元で平和に暮らすためのものでは
ないのか?

まさか牢獄から脱出したヘプタポーダのように、
海面に出た途端、悲鳴を上げて逆戻り……
なんてこと、おかしいよね。

基本設定に追加…とか、矛盾とか、謎とか。
よくある話だけどね。

オリハルコンの短剣についてもそうだ。

最初は熱を帯びた単なる剣かと思ったら、
トリトンの気迫?で巨大なエネルギーを発する。
  ↓
トリトンが疲れたら輝けなくなる。
  ↓
トリトン族以外には輝きは使えない。ただの短剣。
  ↓
トリトン族の男が持たないと輝かない。

うん、設定、どんどん追加ね。
力に限界を設けるのはある意味「お約束」ではあるし、疲れてぐったりする主人公の姿はファンの心を大いにくすぐるから、これは良しとしよう。
でも、個人的には、
トリトン族の男子にしか使えない、ってのは残念。
ゴンドワナの喉でのガダル戦。
ピピがオリハルコンの短剣を手にするシーンがあるけど、あそこはぜひ、彼女の見せ場にして欲しかったな〜。 

このアニメは、
「死」について容赦がない。
トリトンに関わったものは、そのほとんどか死んでいるし、死の描写もなかなか強烈だ。

北の海でのデモラ😰戦。
氷山を切り崩して押し潰す。
正視できないのか、断末魔に背中を向けるも、トリトンの足元の氷がどわ〜っと血に染まる!
ひ〜〜〜。

ミノータスからピピを救出して脱出。
その海にはブル、バキ、モヤ、他の仲間がみんな
死んで浮かんでいる。

南太平洋のブッチャ少年の島。
赤いマントの人間が現れると津波が起きる…の伝説通り、津波で島民、全滅。

イルカ島爆発のあと。
トリトンとピピは傷付いたイルカのおばさんを見つける。(だって「おばさん」と呼んでるんだもん)
話の途中でおばさんは力尽き、死亡。
二人の目の前でぷか〜っと浮き上がり、海面に漂う亡骸になるのだ。

霧に泣く恐竜。
トリトンの吹く法螺貝の音を仲間の声かと思い、
音の元へ向かおうとポリペイモスの進路前を横切ってしまった。
ただそれだけで、苛立ち紛れに殺されてしまう。
海の上ではトリトンとピピが恐竜を待っている。
「法螺貝の音に気付いたわ。海底からどんどん登ってくるわ」と目を輝かせて待つピピと、息絶えつつ沈んでゆく恐竜の対比が、かなり悲しい。

タロスの弱点を教えたペンギン。
潰されて死亡。

太平洋の小島の遺跡。
調査していた学者を戦いに巻き込まないよう逃がそうとするも、気が付いたら乗っていた筏がボロボロに。
当然、学者の姿はなく、生死不明。
いや、絶対死んだな…。

トリトンレハールへの攻撃法を教え、
ヘプタポーダ、剣でメッタ刺しに。

これ以外にも、もちろん、メドンだ。
海底火山の爆発で、溶岩と共にドカーン!
もがくように動くメドンの姿が、溶岩の中に小さく見える。
あんな死に方はしたくないわ〜〜。

私の記憶では、敵のポセイドン族は除いて、
トリトンと関わった者のうち、生きてるのは
白鯨の回のロレンスと、ゴンドワナの喉でのジュゴンくらいだ。
それを考えると育ての親、一平じいちゃんの漁村が無事なのは、物凄い幸運か奇跡に思える。

一番展開に驚いたのは、
遺跡調査の学者の死。
しかもやられる現場は描かれず、筏の残骸だけとは
子供向けの番組ではかなり非情な表現。
あそこは普通の漫画なら、難を逃れた学者が
遺跡のレリーフで見た人物像とトリトンが酷似している事に気付いて終わる…ってトコだろに。

さてさて、
その遺跡のレリーフ
トリトンと同じような装束の人物が、法螺貝を両手で頭の上に掲げている姿だった。

トリトン族にとって法螺貝は特別なものなのだ。

フィンが頭にくくりつけている法螺貝は、トリトンの両親の形見。トリトンへの遺言が残されている。

ひとつ前の記事で、
最終回の例の法螺貝は、元々はトリトン族のものだった…と推理したのは、これがあったからだ。

トリトン族は、
法螺貝にメッセージを吹き込む技術を持っていた。
しかも「トリトン族にしか聞こえない」という、
特殊な加工すら可能なのだ。

そしてあの遺跡のレリーフは、

「歴史の語り部である法螺貝の存在を伝えるもの」

……とすら思うのよね。
もしかしたら、あの小島こそ、
大切な法螺貝がポセイドン族に奪われた場所かも。


海で、
拾った貝を、
耳に当ててみた経験ない?

「海の音が聞こえる」。

そんな話、
聞いたことない?

確かにザーザーとかいう音?
波の音の共鳴?…が聞こえる気がする。

我々はなぜ、自然とそんな事をするのか。

私達のアタマのどこかに、
「貝からは何か大切な事が聞こえる」
って記憶が、
残されているのか?

私達にはザーザーしか聞こえない。

私達がトリトン族ではないから?

本当は、
何かとても大事なことが、
残されていたりするんじゃないか?