恥知らずのパープルヘイズ……を読んで。言うまいと思ったんだけど、やっぱり誰かに言いたいんで、そんな場所はここだけなんで。ジョジョの話はこれで最後にするから、もう少し見逃して〜。。
はい。
ジョジョアプリで、読んだよ。
「恥知らずのパープルヘイズ」。
読んでみたいかな〜
でも多分、今更書店じゃ置いてないんじゃ?
ブックオフじゃ無いよな〜
メルカリで買うか〜?
なんか、評価は賛否両論だな〜
とか思ってたら、素晴らしい事に、ジョジョアプリでコマ切れながらレンタルできるように!!
なんという、ナイスタイミング!
ジョジョの関係者様は、どこどこまでもファンの気持ちを理解して下さってるっ!
……と、言うわけで、読んだよ。
ついでに、ネットに溢れている「感想」や
「批評」、つまり「賛」と「否」もだ。
おおむね、皆さんと、気持ちは同じ。
手放しで「賛」とは言えないけど、
ジョジョ5部を見終わって(読み終わって)
ロスに悶絶している心を慰め、
なだめ、
追体験を楽しみ、
つかの間もう一度物語の中に没入できたことには、
いい気分で満足だった。
あくまでもこれは、
小説として読むものではなく、
ジョジョの妄想に浸るための本だよね。
確かなのは、
読むなら熱が冷めてないうちだ〜。
で。
そんな小説の隅をつつくような事、ヤボで無粋で不遜なんだけど、
例によって、これがヲタクにはとても楽しい。
こんなにツッコミどころ満載のご馳走を逃すなんてできないよ。
やるぞ〜〜楽しくやるぞ〜。
まず、ハッキリしないよね。
組織内に、ディアボロのことがどう説明され、
どんな位置付けなのかが。
なんだかいろんなヤツがフツーに「ディアボロ」って、まるで旧知の存在みたいに口に出してるけど、
ほんの半年前までは、いることさえ誰も知らなかったはず。
冒頭でミスタが言っている「かなりおおっぴらにやったからな」ってのは、つまりこんな事か?
ボスのジョルノが知らないうちに、手下に過ぎないある男が増長。まるでボスであるかのように好き勝手の暴挙をやらかし続けた。さすがにアタマきて、ブチャラティに命じソイツを粛清。
名はディアボロ。ボスのジョルノは自分が表に出ない事の弊害と無意味さを悟り、命を落としたブチャラティ達に報いるためにも、闇の世界の秩序回復に自ら乗り出すことにした。
……と、内外に大々的に発表!
こんなところかと思うけど、これかひじょ〜に曖昧で、めちゃ混乱する元になっている。
旧ボスがディアボロで、ジョルノがそれを奪い取ったと知ってる者は誰と誰?
コイツ知ってンのか?いや、知らないだろ?
話の辻褄が合ってないじゃんか〜ってなるのだ。
私はミスタとポルナレフ、それにフーゴしか知らないと思ってたんだけど、コカキの件を見ると麻薬チームは知っている。
コカキはディアボロでさえ認めた人物らしいから、それなりに接触もあったのだろう。
しっくり来ないぞ。
あれほど自分の正体に繋がるものを排除しようとし、頂点の位置にこだわったディアボロが
「力による屈服よりも交渉による懐柔を選んだほどの実力者、コカキ」の存在を許しなどするか?
いかに大切な麻薬ルートの守人でもだ。
それほど大事なポジションにいると言う事は、
逆に言えば弱味を握られてるのと同じ。
あのディアボロがそんなの耐えられるはずないよ。
ジョルノは元々からボスだったことにして、すり替わった。
これ単体はまあ、面白い。
が、どうやらその設定が練りきれてないのか活かされず、不明瞭で読者を混乱させるだけになってるように思うのだ。。
シーラEはボスとその親衛隊や暗殺チームとの連絡係だったらしけど、この時の「ボス」が誰だったと認識しているのか?ジョルノ?それともボスだと思ってたディアボロ?
ムーロロは、リゾットやボスに互いの情報を流して彼らを裏切りへとそそのかしたらしい。
当時、よくディアボロに殺されなかったな。
彼は事の次第を知っている人物のひとりなのか?
そうとも思えない言動も多くて、私には判断つかない。
そのキャラの立ち位置がよくわからくて、その行動の動機に共感できる材料が少ない。
つまり、感情移入できないのだ。
登場時は怖いくらいに寡黙そうなシーラEが、
次にはベラベラおしゃべりなのにも、かなり面食らった。
さらにはフーゴを放り出して、ひとりでヴォルペに突進したのもびっくりだ。
もうイキナリで、何か彼女の心に起こったのかがよくわからない。
せめて最後の方で語られる、ジョルノが彼女に感じている懸念に繋がる内容であったなら、
ああ、彼女にはそういう脆さがあるのね〜
と納得もできるけど、それとも違うしね。
忠誠を誓った相手(ジョルノorブチャラティ)よりも「正しい」と感じるモノ(コカキの言葉or組織を裏切るのは無謀)が出てきたら、自分はついて行けなくなる。
その点で、シーラEとフーゴは似ているのだと。
だから「彼女は僕なんだ」と。
あの時のナランチャの気持ちがわかった。
ナランチャはそう思ったから踏み出せた。
今、フーゴも思った。だから、踏み出せるんだ!
この小説、最大のキモは、これか?!
うううう〜〜〜ん。
悟ったわりにはラストでジョルノと会った時、精神ヨレヨレ過ぎる。彼なりに矜持はあったはず。
なんか言えよ、フーゴ!
それに、誓いの文言がクサ過ぎないか〜。
決まり文句なのかも知れないけど、なら尚更使うなよ。もっと本音の自分の言葉で言えって。
麻薬チームが前フリのわりに、あんまり強くなかったのも………。暗殺チームの方が数倍は強いぞ!
あ、
でも麻薬チームは麻薬製造に特化したトップシークレット組だから、常に前線で修羅場くぐってる暗殺チームとは、比べられなくて当然かあ。
マッシモなんとかが塩から麻薬作るとこ、どんなんだろ。錬金術みたいだけど、それと本体にべったり貼り付いて馬鹿力出せる能力が同じとは思えんが、まあ…。
石仮面の件は、要らんなあ。
コカキ戦のフーゴ。
ぐるぐるしながらすっ飛ばされたはずが、
なんで空から降ってきたのか、謎。
キレたら空も飛べるのか?
そして、もっと謎なのは、
フーゴがおとなし過ぎることだ。
些細な事で、イキナリキレる。
計算間違えたり、道間違えたのを指摘された程度でキレる彼が、ミスタやシーラEやムーロロに何故キレないのか不思議。
ムーロロって、めちゃイライラさせられるヤツじゃん! (キャラが立ってて、私は一番好きだけど)
しかも彼はあの一件からずっと苦しんで悩んで、
以前よりも精神的にかなり不安定になってるはずだろう。
更にキレやすくなってて当然じゃないか?
それとも、キレる気力も喪失してるのか?
これで、フーゴがめちゃくちゃ危険なヤツだと定義されてて、
すべてがそれ故に仕組まれた事だと言われても、
説得力に欠ける。
例えばだ。
この半年間、苦しみのあまりキレやすくなったフーゴが組織内で問題を起こしまくってる。
って、プロローグはどう?
彼はそっとしておいてやりたかったジョルノもさすがに腰を上げざるを得なくなり、危険な仕事を最後のチャンスとして与えた……。
もしくは、
自責の念で憔悴したあまり、パープルヘイズが使えなくなったフーゴ。が、しかし、麻薬チームの撲滅には彼の能力が必要だと判断したジョルノは、彼の能力と気力を呼び覚ますために、危険な仕事を与える……。
いやいやいやいやいや〜〜。
妄想はとめどなく暴走するわ〜〜。
こういう幸せな妄想タイムを与えてくれたこの小説に、やっぱり感謝しかないよ。
ぶるぶる体を震わせる描写が多過ぎて、表現がワンパターンだな〜と気になっても
唸り声が「うぐぐぐぐ……」はがりで飽きてきても
ジョルノやフーゴを「少年」と記述するのが違和感ありありでイヤなのも
ミスタが感じ悪くてかなり悲しいから、
「ちっ。イヤな役回りだぜ」と呟くジーンが欲しかったのも
それは良し。
ひとつ、どうしても残念なのは、
キャラクターの外見についての描写が無いこと。
髪型
色
どんな顔付き
どんな服装
体格は
これは荒木先生の挿絵が入るがため?
普通は本編内の記述に添って、挿絵の中のキャラはデザインされるんだろうね。
この本の場合、これが逆だったとか?
荒木先生がどんなデザインしてくるか、
もしくは、荒木先生のデザインに制約を付けないために、あえて、小説内で外見の記述を控えた……。
ある?これ。
新キャラについては、それで納得するとして、
せめて、ミスタやジョルノがどんな姿になってるかの描写があってもいいんじゃない?
ジョルノはボスに
ミスタはNo3になったんよ。
ファッション変わってて当然じゃね?
私のアタマの中には、
ちょっと胸のあいた紫色のTシャツに
金属の装飾が入った黒灰のジーンズ。
植物がデザインされた緑色と茶色のベルト。
テントウムシのボタンが付いたジャケットは
鈍い金色地に黒の襟。
腕をぐるっと巻くように、1本のジッパーが。
そんな姿のジョルノが立っている。
そして最終話放送の日。
私は夜中まで仕事で、
うちには録画のできるようなアイテムは無い。