勝手気ままに漫画を語ろう!忘れちゃってた古〜いのやら、昨日たまたま観たのやら。

ふと思い出して語りたくなったあの漫画。細かい事忘れてても気にしないで書いちゃってます。のんびり書けるときだけなので、更新は疎らです。気長にお付き合い下さいね。

ジョジョ「黄金の風」……原作漫画を読み終えて。なんとなく、アタマがひっくり返るような印象。悪い気分ではないけど。この作品について自分なりの整理をつけるため、運命について妄想。ネタバレ部分もあるので、結末未読の方は注意。

アニメを待たず、
 「眠れる奴隷」まで読んでしまった。

ナランチャが死ぬらしいのは知ってたけど、
死んでほしくなかったから、
死ぬ場面はギリギリまで先延ばししたくて、
漫画を先行して読むのはやめていた。

とうとうその時が来ちゃったから、
もう、後はいい…と言うか、
もう大丈夫だから←何がや(笑)
最後まで一気読みしたのだ。

なんか、不思議な感覚で、
内容が本編に、しっくり繋がらなかった。

ネットの記事で、荒木先生のコメントを読んだ。
5部を描くにあたって、「運命」というものについて考えた…って内容のものだ。


【失礼して抜粋】
もし「運命」とか「宿命」とかが、神様だとか、この大宇宙の星々が運行するように、法則だとかですでに決定されているものだとしたら、
その人物はいったいどうすればいいのだろうか?
そのテーマがこの第5部「黄金の風」の設定であり、登場する主人公や敵たちです。


これを踏まえて考えてみれば、OPの歌詞や絵に
頭をはたかれた気分だ。

なるほど、そうか。

つまり最初からそう仕込まれていて、
私は全く気付いていなかった。
単にジョルノの立身出世、サクセスストーリーだと思ってたんだから。

やられたっ??
って気持ちもあったけど、
作品に対する印象が、ぐるんぐるんと回り狂った。

いい意味でも
悪い意味でもなく。
もちろん、嫌いになったわけでもなく。

ただ、私の中で、作品の色合いが変わったのだ。

物語の真柱は
ブチャラティの運命」。
彼の死はもう避けようの無い運命で、それに関わる事象は、回りの者を引き込みながら進行していく。
もちろん、運命を持つのはブチャラティだけではないから、全ての者達で同時進行。
結局行き着く先は「そこ」であっても、
運命は絡みあい交差しあい、アミダクジのようにあちこちして、

行ってみなければ、
やってみなければ(過程は)わからないじゃないか。

それが生きるってことなんだ。

…で、いい、のかな。

ディアボロの能力が「過程」を飛ばし「結果」に一足飛びなのは、

5部のテーマの大ヒントだったのだ!


黄金の風」の主人公は、ジョルノ。
でも彼は、運命の歯車を回す人物でしかなかったのか?「……でしかなかった」という表現は、私の言葉の引出しが足りないため、ご容赦。
ピッタリはしてないのはわかってるけど、そんな感じの存在な気がする。
なぜなら、この物語が
ジョルノがブチャラティに出会った事で始まったのではなく、

ブチャラティがジョルノに出会ったからこそ始まったからだ。

ジョルノには夢がある。
だから誰に出会おうが、出会うまいが、自分の力でギャング入門しただろう。
でも、ブチャラティはジョルノのお陰で「生き返った」。麻薬に汚染される街や人達をどうする力もなく、やがては腐ってしまうだろう自分の心を意識していた時に…だ。
ジョルノに会っていなければ、麻薬をなんとかしようという再決意も、
ボスを裏切ってまでも貫く信念も、
心の底のドロドロに沈んで腐っていたはずだから。


ミスタが言っていた。
「ジョルノがオレたちのトコに来たとたん、急に事が動き始めた。ラッキーボーイか?」

ナランチャが言っていた。
「なにか…知らず知らずのうちに、お前の決断の方へ動いて行ってるんだよな。」  

ブチャラティが言っていた。
「あいつはいつも俺に勇気を与えてくれる。
  あと少し、動かなくてはならない。」

「動かす」!
物事の流れを。
その場にいる者の体と心を。

これは単に、ジョルノの頭脳とかカリスマ性とか
リーダーとしての才能だと解釈していた。
人の上に立つ器の証…ってヤツだ。

でも、それだけか?
「眠れる奴隷」や荒木先生のコメントを読むと、
ジョルノの役割は全く別だったと思えてくる。

止まっていた歯車を動かし、
人々の運命の渦を巻き起こす。
そして、先導するというよりは、
後ろから時には操るかのような、肩を掴んで背中を叩くような。
あたかも帆に吹きつけ、前進を強いる追い風だ。

そうか!?

だから、「風」?

黄金の風」!?

ヒントは随時にあったのだ!!!

なんか、ひとりごちて、勝手にこの結論に、
神々しいまでの満足を感じてしまった〜!


と、なると……なんだけど、
残る疑問の種は

ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムの
能力なんだよなあ。

経過を飛ばして結果だけ取る。

結果は決して取れず経過だけを永遠に繰り返す。

この2つの能力は正反対だ。

チャリオッツがレクイエム化した時は、ポルナレフの願いを反映して「護る力」になったらしいよね。

GEのレクイエムは、ディアボロに激オコしていたジョルノの意識を吸い上げて、キングクリムゾンと対極の能力を宿した。

……ってことで納得し……かかっていたのよね。

でも、これも、結末まで読んでからは、
果たしてそうなのか?と引っかかってしまう。

覚悟とはっ!
暗闇の荒野に進むべき道を開くことだっ!

私はこれを
「運命が決まっているとしても、そこに至る道はまだ未踏だ。ならば覚悟を決めて切り開け」
と解釈している。
そんな彼が、

「相手の動作や意思の力をゼロに戻す」
「どこへも向かうことはなく、永遠に真実に到達することはない」

などと定義されているらしい能力を持つ事になるのは、なんの因果か、
なんという皮肉かと思うのだ。

これはきっと相手の「運命」すらも、 
奪い去ることだよね。
本人はイマイチ自覚がないようだけど、
ジョルノ自身が言っている。

スタンドは無意識の才能だ、って。

こんなダークなGEレクイエムに反映されたジョルノの無意識とは?
私は他のシリーズを読んでいないので、
DIOという人物のことを知らないんだけど、
この情け容赦のないダークさは、やっぱりその辺から来るモンぽいの?

私の予想だけど、
ジョルノはこの先の生涯で、レクイエムを使うことはもう二度とないんじゃないかな。

そこまでしなければならない強敵がいそうな気もしないし、レクイエム出して例の「スゴ味」で忠告すれば、どんなヤツでも真っ青よ。
彼のスタンドが得体が知れなくて超ヤバい〜!という噂が定着すれば、それだけで十分な抑止力になるよね。

ジョルノには、そうあってほしい。



ジョルノが天寿を全うして死んだら、GEレクイエムも消える?。
そしたらディアボロのループも解ける?
彼はやっと死ねるのか?
それとも復活………?


最後にちょっとした遊びを。

彼がブチャラティに会わなければ…?

そんな感じで展開を妄想してみよう。

ブチャラティローリングストーンに触れて、あそこで死んでいたら?

チームは崩壊。
涙目のルカの件どころじゃないので、誰もジョルノと会うこともない。
ジョルノはいずれは自力でギャングに入ったろうけど、それは今じゃない。
よって、ポルポの死もなし。
トリッシュ護衛の任務はポルポへ。
ポルポから誰かに護衛命令が行く。
トリッシュ。暗殺チームに拉致されても、護衛か成功しても、結局命はないだろう。
ミスタ達は誰かの下に配属され、組織に埋もれて泣かず飛ばず。

漫画にならないじゃん、これじゃ。

●「涙目のルカ」の調査に行ったのがフーゴだったなら?

フーゴではジョルノに汗をかかせるようなハッタリをかませられない。
人を食ったジョルノにブチ切れるも、かわされて逃げられる。
ブチャラティに報告。
ブチャラティ、ジョルノに興味は持つが、これ多分
ポルポにトリッシュ護衛の任務が来るタイミング。
ポルポからブチャラティへ護衛命令。
ルカの件、もうどうでもいい。
ジョルノもブチャラティと会わなければ、まだ入門は先だろう。
ポルポの死も遺産も幹部への昇進もなし。
トリッシュ護衛は、メンバーを喪いながらどこまで可能か?
ポンペイフーゴアバッキオ、どちらか脱落。
かろうじて鍵はゲット。
ペッシ戦の後、早々に車を盗んで逃走も、簡単に追いつかれて大ピンチか。
ヘタすればそこでトリッシュロスト。
ヴェネツィアに向かうまで保っても、駅に着けずにミスタ脱落か。

どのみち、ジョルノがいなかったら、
無理だったよね〜。