勝手気ままに漫画を語ろう!忘れちゃってた古〜いのやら、昨日たまたま観たのやら。

ふと思い出して語りたくなったあの漫画。細かい事忘れてても気にしないで書いちゃってます。のんびり書けるときだけなので、更新は疎らです。気長にお付き合い下さいね。

リンリンちゃんの漫画についてダラダラ語ってたら、思いっきり「ファラオの墓」に脱線したけど、まあ、いいか。

美内すずえの漫画。初めて意識して読んだのは「13月の悲劇」。
私は怖い本やテレビを見たら夢にうなされて徘徊する癖があったので、こういう危なそうなのは親に隠れてコッソリ読んだ。読むなよ…。

でもまあ、宗教系のオカルトものは子供の「怖い」という感覚には馴染みがないのか、結構無事クリア。
私が子供の頃に読んだ漫画で一番怖いのは
…「赤んぼ少女」なのだ………。



美内先生の漫画で驚きだと思うのは、

その、絵柄。

「13月の悲劇」の時から、絵柄の雰囲気がほとんど変わっていない気がするっ!

プロでもアマチュアでも、描き続けていれば絵は絶対に変わるよね。意識して変えることもあれば、無意識で変わっていくこともある。
私も学生時代は同人誌やらサークルやらで絵の交流してたけど、仲間内ですら絵柄はみんな、どんどん変わったし。

それが、美内先生の漫画では、めちゃくちゃ絵柄の振れ幅が小さいのだ!

あの当時から、すでに完成されているってことでOK?!

だから昔の漫画を今持ち出してきても、ほとんど違和感がない。
「ひばり鳴く朝」。
これを読んだのは美容院か医院の待合室だった。そこにあった雑誌だから特に気にもせず、最新号ではなくても、それほど古い号でもないと思っていた。

随分後になって、美内先生の作品年表を見た。

かなり古い号だった!

「パンドラの秘密」よりも
「13月の悲劇」よりも前の作品だったとは。

昔、お世話になったある絵描きの先生が言っていた。

絵を描く技術は二段階

ひとつめは
頭の中に出来るだけ鮮明に、描きたいものをイメージする力。
ふたつめは
そのイメージを紙に写し取る力。
まずはイメージが貧相なヤツはだめ。そしてはっきりイメージできないヤツの絵は長続きしない。

美内先生は、きっとこのイメージが鮮明に確立されててブレがないんだろう
……とエラそうに勝手に解釈してたりしマス。
どう客観的に見ても、良くない方にずんずんブレてく作家さんって……      



いるやん(ボソッ)


さて、その「ひばり鳴く朝」。
内容に相当衝撃受けたけど、同じようにショッキングだったのは
「孔雀色のナリア」。
入れ替わりを完遂させるために殺した相手の顔を焼き、自分と同じケロイドを付ける。
今考えると、それじゃダメよ〜だけど、とにかく殺された子の顔が怖かった〜。

あの「孔雀を殺してすり替わったカナリアの話」は実在する童話なんだろうか。
読んでみたいと図書館へ探しに行った人も、もしかしているんじゃないか。

そう。
エステーリア戦記」騒動だ!←大げさ?

竹宮恵子の「ファラオの墓」に「エステーリア戦記」なるものが出てくる。
その中で「ネスパの戦い」と記述される「史実」に添って、サリオキスとスネフェルの直接対決が展開される件がある。
記述を読み上げるようなナレーションが入り、二人の姿と思われるエジプト絵画も出る、まるで「歴史秘話ヒストリア」。
砂漠の鷹…こと、サリオキスとの戦で、ウルジナの王スネフェルは自ら鷹の陣に潜入。軍議の場を発見し、その後単身になったサリオキスに斬りかかるというものだ。 
で、「ネスパ」ってなんだ?😰😰
あの戦のあった地名。時代?

さらにもうひとつ。
サリオキスがウルジナに捕らえられたと判断したアビドスの王女アウラが、本国へ援軍を要請するために通常馬で3日はかかる距離を1日で走破した。エステーリア戦記に残る愛の記録「奇跡の砂漠越え」だ。

これを見た読者が図書館を訪れ、エステーリア戦記を探す事態が勃発したらしい。
図書館員もその歴史書が何か思い当たらず、詳しい情報を竹宮恵子自身(または編集社か?)に問い合わせて来たという。

けっこー有名な話だよね。

少女コミックの紙面だったか?
竹宮先生が、
エステーリア戦記は私の創作です」
と異例のコメントを出していたのを覚えている。
わざわざそんなことを言わなきゃいけないほど、図書館に行って館員さんを困らせた人がたくさんいたんだろうと想像すると、なんかちょっと笑っちゃうけど、
実は私も「史実か!?」と思った瞬間はあるなあ。
図書館行きをしなくて済んだのは、友人のひと言だった。
「あれへんわっ!」。

…にしても、冷静に今考えると、この「奇跡の砂漠越え」はアカンよね。
戦闘の真っ只中、アウラは誰にも相談せず、誰にも告げることなく、ただ一騎で故国アビドスに向かって駆け出す。
戦闘、指揮、自軍の兵。すべて置き去りとはまるでどこかの最後の将軍。違ったのは鷹の軍の長老が全てわかった聡い人で、アウラを信じ、全軍を引いて援軍を待ったことだ。
「奇跡」と言うならこっちだろ。

そしてさらにだ。
アビドスに着いたはいいけどボロボロヨレヨレで
街中を通り、挙句はそこで気を失う。話によれば乗っていた馬はその場で倒れて死んだらしい。
彼女は王女。しかも第一王位継承者で、アビドス軍の総指揮者として出陣したのを国民ば皆知っている。
その彼女が供も連れず、単騎でボロって帰ってきた!国民を不安にするだろ。見せるべき姿ではない。
私としてはあそこは最後の力を振り絞って、毅然と街を通り城に入って欲しかったなあ〜。


……って、あれれ?
リンリンちゃんの漫画を語ってたのに、めっちゃくちゃ脱線してるやん。
ファラオの墓は別途ゆっくりダラダラしたかったのに〜。 

脱線ついでに言っちゃおう。
昔の漫画って、今考えると突っ込みどころ満載よね。
それが悪いってんじゃない。むしろ今、それを突っ込んであれこれ話すのは楽しい!
でもふと思うのよ。
この「突っ込みどころ」に気付くのは、私が大人になったからか?時代が進んで世の中がいろいろ革新しているからか?

なんでこんななこと考えちゃうかと言うと、
今やってる新作の「キャプテン翼」だ。
私の友人58才、キャプ翼初見のオトコが毎週言うのだ。
「あれ、突っ込みどころ満載じゃなくて、突っ込むところしか無いけど大丈夫?」

大丈夫…とは、何か大丈夫なのか。

あの漫画がその昔、世界中の子供達に絶大な人気を誇り、あれを読んでサッカー選手に憧れた者をたくさん生んだことは承知だ。
でもあれから何十年も経っている。

「サッカーが定置してW杯が身近になった今の子にも通用して、また夢を与えられてんのかな」

実は私も同意見。

昔のアニメが再放送され、懐かしさを持って突っ込みながら観るのと、
新作を突っ込むのとは、
やはり違うよね。
初見のおっさんがあれこれ言ってるのはとても楽しそうだからほっといていいけど、初見の子達にどう映ってるのか、興味があるところ。

そんな具合で、ヤマト2202がとてもしんどくなってきたわ。